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【学び直しの日本史②】わかり易き飛鳥時代の覚え方

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歴史
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飛鳥時代は天皇で覚える

飛鳥時代は、日本最初の書物とされている「古事記」や「日本書紀」によって、その時代背景などが鮮明に理解できる時代でもあります。

飛鳥時代が592年〜710年。

古事記は、712年。

日本書紀は、720年。

また古事記や日本書紀という資料により、その時代の出来事が理解でき、日本史の深みが増す時代でもあります。

つまりは、日本史で覚えることが増え始める時代ということです。

覚えることが増え始める飛鳥時代から、日本史に興味をなくし、歴史に興味がなくなる方も多いのではないでしょうか。

歴史は流れで関連付けすると、とても楽しくなります。

飛鳥時代は、天皇の在位の頃に起こった出来事や、その頃の世界情勢を知ることで、とても分かりやすく興味が出てくる時代なのです。

天皇の在位の頃に起こった出来事をまとめますので、日本史の学習に役立てていただければ幸いです。

暗記法3選

誰もが一度は、苦戦する暗記ですが、オススメの暗記法を3つご紹介したしますので、学習に役立ててください。

・語呂合わせ

飛鳥時代から年表を覚えることが増えます。

飛鳥時代の主な出来事は以下になります。

年表出来事
592年推古天皇が即位/蘇我馬子が崇峻天皇暗殺
593年厩戸王(聖徳太子)即位/四天王寺建立
603年冠位十二階制定
604年憲法十七条制定
607年遣隋使派遣(小野妹子)
630年遣唐使派遣
645年乙巳の変→大化の改新
651年孝徳天皇が難波長柄豊崎宮に遷る
652年班田収授法/難波長柄豊崎宮完成
663年白村江の戦い
668年中大兄皇子が天智天皇として即位
672年壬申の乱
673年大海人皇子が天武天皇として即位
684年八色の姓(やくさのかばね)を制定
694年持統天皇が藤原京へ遷都
701年大宝律令
708年和同開珎(わどうかいちん)が発行
710年平城京へ遷都

これらの出来事を語呂で合わせると覚えやすくなります。

例えば、603年(ロオミとジュリエット)や607年(ムレナがら)、701年(ナレイチばん)、712年(じゃっくナイフ)などなど。

その他の語呂合わせも本やインターネット、身近な例や好きな物事との語呂合わせを考えると覚えやすくなるかも知れません。

どうぞ、実践してみてください。

・ストーリー

飛鳥時代は、天皇を中心とした中央集権国家を目指した時代です。

そのため、天皇が即位すると都を頻繁にかえ、絶対的な権力を示しました。

また、諸外国とも深い関係を築きつつある時代でもありました。

飛鳥時代は、その辺りの流れを把握しておくと理解が深まるかも知れません。

ただ単純に年表や出来事を呪文のように覚えるのではなく、その天皇がいた時代に、どのような出来事があったのかを覚えておくと理解できる部分が多くあります。

そして出来事の背景が見えてくると、より一層、興味が湧いてくる分野です。

・天皇在位を起点とした出来事のストーリー

今まで大伴氏という豪族が権力を一手に握っていたところ、朝鮮問題により失脚し、政治のトップに位置する「大臣(おおおみ)」の蘇我氏、軍事のトップに位置する「大連(おおむらじ)」の物部氏が対立を深めていきます。

仏教推進派の蘇我氏。

仏教否定派の物部氏。

そして、崇峻天皇が蘇我氏の長である蘇我馬子に暗殺されるところから、仏教推進派の動きが強まります。

蘇我氏の息のかかった推古天皇が即位すると摂政に厩戸皇子(聖徳太子)が就任します。

聖徳太子は、仏教中心の政治改革と中国と対等外交が出来る国づくりに励みます。

そして、蘇我氏の行き過ぎた専横に嫌気がさした革命派が乙巳の変を起こし、大化の改新がなされ、天皇中心の体制が出来上がっていき、平城京の遷都をもって奈良時代に突入するという流れです。

天皇ごとの出来事としては

・崇峻天皇が蘇我馬子に暗殺される

・推古天皇の時に、聖徳太子が政治改革をおこなう

・孝徳天皇の時に、大化の改新後に首謀者である大海人皇子が天武天皇となる

元明天皇の時に、平城京の遷都する

など、天皇在位で出来事を関連して覚えておくと、理解が深まります。

・世界情勢からみた飛鳥時代の流れ

また、飛鳥時代は特に中国や朝鮮との関わり合いが深くなる時代です。

白村江の戦いも全体の政治的背景を知ることで、日本と諸外国の関係性が理解できます。

例えば、

朝鮮半島では、日本の勢力圏であった加羅(加耶諸国)があったのですが、それが百済高句麗に攻められます。

加羅を守ることが不可能となった日本は、百済と友好関係を結び、同時に欽明天皇の頃に仏教が伝来されます。

時代が進み、推古天皇の時代に聖徳太子が、当時、中国王権であった隋に対等外交を持ちかけます。

これが遣隋使の始まりなのですが、中国は中華思想というものがあり、言うなれば、中華が世界で中心でなければならないといった思想です。

当然、激怒する隋王朝なのですが、高句麗との戦争を画策中ということもあり、日本との対等外交を承諾します。

時代が進み、舒明天皇(じょめいてんのう)の御代、中国の王権は随から唐に交代します

日本も王権が変更したので、唐に遣唐使を派遣します。

この唐という王権ですが、300年も続く、中国史上でも繁栄を極めた王権の一つであり、日本にも多くの影響を与えた国です。

当時の朝鮮半島は、唐と君臣関係を結び、国の統治も認めるといった「唐の柵封国」なのです。

より友好関係の強い新羅に味方した唐との連合軍と昔からの付き合いのある百済に味方した日本との連合軍の戦いが「白村江の戦い」です。

日本が朝鮮に送った兵数が、約2万7,000人とも言われており、初の外征である戦いは、日本・百済連合軍の壊滅的な大敗北で終わっています。

この出征の前、九州にて斉明天皇が亡くなり、中大兄皇子が日本軍を指揮を取ります。

その後、中大兄皇子が天智天皇となり、白村江の戦いの大敗北による国防の意識から、強い中央集権国家を作っていくのです。

一方、新羅と唐との関係は、新羅が朝鮮半島を統一すると友好関係を解消することとなり、唐は日本との融和政策に舵を取るようになりました。

世界情勢からの日本史のポイントとしては

・朝鮮半島の情勢により、百済から仏教が伝来し、日本で内紛が起こる

・聖徳太子は、隋との対等外交を目指し、日本の大改革をおこなう

・朝鮮半島の混乱により、新羅・唐連合軍と百済・日本連合軍との戦い「白村江の戦い」が勃発

白村江の戦いの大敗北により、日本は天皇を中心とした強力な中央集権国家として成立していく

▼大政治家・聖徳太子の偉業▼

・アウトプット

飛鳥時代は、天皇を中心とした強力な中央集権国家として変貌と遂げた時代です。

その中で魅力的な人物の輩出や出来事があった時代でもあります。

飛鳥時代を知ると、国家としての日本がより理解しやすくなります。

また、世界情勢、特に中国や朝鮮との関係性を知ることで、日本が如何にして中央集権国家になったのかも理解できます。

魅力的な飛鳥時代を、誰かに話したくなるようなストーリーを作って、話してはいかがでしょうか。

▼関連記事はこちら▼

飛鳥時代の年表まとめ

飛鳥時代の年表を天皇順と世界情勢を合わせた表がこちらになります。

天皇の時代に起きた出来事や世界の出来事と合わせるとより理解が深められます。

年表天皇出来事世界情勢
592年推古推古天皇が即位/蘇我馬子が崇峻天皇暗殺589年随統一
593年厩戸王(聖徳太子)即位/四天王寺建立
603年冠位十二階制定
604年憲法十七条制定
607年遣隋使派遣(小野妹子)628年唐統一
630年舒明遣唐使派遣624年朝鮮を唐柵封国となる
645年孝徳乙巳の変→大化の改新646年三蔵法師「大唐西域記」を完成
651年孝徳天皇が難波長柄豊崎宮に遷る
652年班田収授法/難波長柄豊崎宮完成
663年斉明白村江の戦い667年唐・新羅軍、高句麗を攻撃
668年天智中大兄皇子が天智天皇として即位
672年天武壬申の乱
673年大海人皇子が天武天皇として即位676年新羅の朝鮮半島統一
684年八色の姓(やくさのかばね)を制定
694年持統持統天皇が藤原京へ遷都
701年文武大宝律令
708年元明和同開珎(わどうかいちん)が発行
710年平城京へ遷都721年新羅、長城を築く

▼もっと見やすい日本史年表はこちら▼

まとめ:飛鳥時代からが日本史の本番!

飛鳥時代から、本格的に天皇を中心とした中央集権国家が成立します。

そして、世界の中の日本という概念を初めて考えさせられる時代でもあります。

世界に負けない日本にするために、時の政治家は、粉骨砕身し、強い日本を作ろうとしたことを考えるとロマンを感じずにはいられません。

そして、次の奈良時代には、いよいよ日本独自の文化も形成され、成熟した日本に成長しよとする時代に投入します。

日本最初の書物「古事記」は、史記に倣い「紀伝体」で編纂され、その後の「日本書紀」は「編年体」で綴られています。

これは、日本人が自身のアイデンティーなるものを認め、日本という国を意識した証左で他ならないのではないでしょうか。

中国や朝鮮から受けた文化を日本土着の文化と融和して、日本独自の文化として昇華していった素晴らしい夜明けの時代。

それが飛鳥時代の本質ではないでしょうか。

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