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滝沢馬琴の書く力は、現代にも通じる習慣術だ!

「文章を書くのが続かない」
「アイデアが浮かばず挫折ばかり」─そんな悩みを抱えていませんか?
書きたいのに続けられない。
そんなジレンマは、多くの人が経験するものです。
結論から言います。
滝沢馬琴(たきざわ ばきん)が40年書き続けた力の秘密を知れば、あなたも習慣を身につけられます。
滝沢馬琴は江戸時代中期から後期にかけて活躍した読本作家で、全106巻に及ぶ大長編『南総里見八犬伝』で知られます。
彼は日々、決まった時間とルールを守って書き続けました。
この習慣が、家族の生活と作品の完成につながったのです。
この記事では、
- 馬琴がなぜ書き続けられたのか
- 彼のライフスタイルにある「継続の仕組み」
- 現代に応用できる具体的な実践法
に沿って分かりやすく解説します。
これを読むと、
自己流で書こうとすると空回りしやすい。
そんな時に継続する仕組みを理解する事が重要です。
滝沢馬琴のやり方は、あなたの文章習慣を劇的に変えるかもしれません。
さあ、一緒に始めてみませんか。
書くことに向き合い続ける滝沢馬琴の人生
滝沢馬琴は明和4年(1767年)、日本の江戸に生まれました。
町人階級の家に生まれた馬琴は、幼い頃から本が好きで、近所の貸本屋で時間を忘れて物語を読み耽ったと言われています。
この読書体験が、のちの彼の作家人生の原点を作ったのです。
青年時代には浮世草子や読本(よみほん)、歌舞伎脚本などさまざまな文学ジャンルに親しんだそうです。
旺盛な知的好奇心。
これが何事も1番大事なのかも知れません。
作家として本格的に活動を始めたのは三十代半ば。
1803年に『椿説弓張月』を発表し、以降馬琴は、読本や草双紙などを続々と執筆し続けました。
最も有名なのが『南総里見八犬伝』(なんそうさとみはっけんでん)。
全98巻・106冊という膨大な長編小説を完成させるのに、何と28年の歳月を費やしたと言われています。
この間も馬琴は、他の小説や随筆、絵入り本などの執筆を同時進行で続けていました。
その「執筆活動に費やされた時間は天文学的数字にのぼります。
まさに
書くことに人生を捧げた作家。
生まれついての作家。
それが滝沢馬琴という男です。

馬琴が書くことをやめなかった理由

なぜ滝沢馬琴は、書くことをやめず生涯書き続けたのでしょうか。
彼の動機や内面には、我々にも学ぶべき普遍的な価値観が多く含まれていたように思えます。
- 物語への情熱と好奇心
馬琴は幼少期から物語が好きで、読むことも書くことも楽しみとして続けていました。
物語の世界に没頭し、自分なりの物語を紡ぐことは、彼にとって生きがいそのものでした。
その尽きることのない好奇心と、物語を構築する想像力こそが、書き続けた大きな原動力と言えます。 - 社会への貢献意識
江戸時代後期、庶民向けの読物が大流行していました。
馬琴は
「物語を通じて人々の教養を高めたい」
「善悪や忠義といった普遍的な道義心を広めたい」という想いを持っていました。
彼の作品の多くには、「勧善懲悪」の思想が色濃く反映されており、物語を媒介にして社会に貢献したいという信念が貫かれていたように思えます。
自分の哲学を世の中の常識にしたい。
そんな風に思っていたのかも知れません。 - 自己表現と承認欲求の追求
創作を続ける動機として、自己表現願望や他者から認められたいという気持ちが誰しも存在します。
馬琴はその才能や創作意欲を持て余すことなく、作品を通して自らの世界観や思想を発信し続けました。
彼の書いた物語が多くの読者に受け入れられたこと。
それが更なる執筆意欲へと昇華していったのです。 - 経済的な事情
馬琴が膨大な作品を残し続けた理由の一つに「執筆で生計を立てていた」点も挙げられます。
当時の読本作家は印税という仕組みではなく「書き下ろし原稿料」をもらう形で原稿を納めていました。
その為、コンスタントに新作を世に出し続ける必要がありました。
つまり、書き続けなければ生活ができない事も馬琴の執筆活動を支えていたと考えられます。

「書く力」だけではない馬琴の魅力!!
馬琴の能力は単なる文章力だけではありません。
膨大な分量の執筆を40年以上も続けるためには
「継続力」「計画性」「自己管理能力」
といった多面的な能力が必要不可欠です。
その為に馬琴が日常的に心がけていた事をまとめると
- 日々の執筆習慣
馬琴は毎日決まった時間、机に向かうことを徹底しました。
早朝から起きて執筆を始め、昼には下書き、夕方には清書、夜になると構想を練る、というルーティンを守っていました。
この習慣化こそが、継続力の源となりました。 - 徹底した自己管理
健康状態や体調が悪いときでも、無理はせずペースを調整しながらも毎日「一行でも書く」ことを心がけていました。
また、執筆時には余計な誘惑や雑事を遠ざけ、集中できる環境を作ることにも注力しました。 - 多彩な情報処理能力を培う
物語を書く上で重要なのは、時代背景や登場人物の知識、文化や風習への深い理解です。
馬琴は史書や実録、民話などさまざまな資料を綿密に調査し、物語世界を描き上げました。
特に「南総里見八犬伝」には、刀剣や武士道、宗教観、地域の伝承など多様な知識が盛り込まれています。
わからないことはわからない。
ではなく、とことん調べることを心がけていたとも言うべきでしょうか。 - 長期的なビジョンと計画性
八犬伝のような超大作を完結させるためには、序章から大団円まで「全体構想」を明確に描いておく必要があります。
馬琴は予め大まかなプロットや構成を練り、どこでどのエピソードを入れるか、どの登場人物を生かすか、を考えて作品を創りました。
まずはゴールを設定し、そこから逆算して計画を練るという事を日々行っていました。
馬琴が持つ継続の極意とは!?
馬琴が「書き続ける」という行為を40年以上も途切れずに継続できたのには、
上記のような「習慣化」「自己管理」「計画性」だけでなく、
失敗や困難に屈せず乗り越えていく強い意志力がありました。
彼の人生や作家活動の中には、我々が継続力を高めたいときに参考にしたい多くのヒントが凝縮されています。
- 自分なりのモチベーションを見つける
継続には「明確な目的」や「動機」が不可欠です。
馬琴は「より良い物語を世に送り出し、人々に感動や学びを与えたい」という揺るぎない信念がありました。
我々も、「なぜこの行動を続けたいのか?」という疑問を常に持ち、それを行動に落とし込む。そうすることで動機を持続させることができるのではないでしょうか。 - 小さな達成感の積み重ね
一度に大きな目標を目指すのではなく、「毎日一行書く」「一日の作業ノルマを守る」といった「小さな達成」を積み重ねることが継続のカギです。
馬琴は日々の地道な進捗を重ねることで、最終的に八犬伝という日本最長クラスの大作を完成させました。 - 困難やスランプの克服法を持つ
執筆中は、なかなか筆が進まない日や、体調不良・家庭のトラブルなど様々な困難もあるでしょう。
馬琴はそうした時も「今日できる最小限の努力だけはやる」「書けない日は資料集めや構想練りに徹する」など、自分なりのペースダウン戦略を持っていました。
続けるためには無理せず「一休み」しながら気持ちを切り替える柔軟さも大切なのです。
完璧主義を捨てて、今日自分ができたことを褒めてみるのも持続力をつける一歩なのではないでしょうか。 - 周囲の支えを借りる
馬琴の妻お百や息子宗伯など家族の協力も、彼の執筆活動を大いに支えました。
特に視力が衰えてからは、口述筆記で家族の助けを得てまで創作を続けたエピソードは有名です。
挑戦を続けるには、支援してくれる人々の応援も大きな力になります。
誰か、この人という方を見つけてメンターになって貰うというのも良い方法です。
馬琴に学ぶ「書く力」と「継続力」
今や、ネットやスマホの普及によって、我々は一瞬で情報にアクセスできます。
最近はAIを活用することで、文章なども楽に書くことができます。
しかし、何かを「書き続ける」「創り続ける」こと。
つまり「続ける」ことは非常に難しく、途中で諦めたり、継続的に努力を積み重ねることの難しさを感じる人は多いものです。
そんな時代だからこそ、滝沢馬琴が40年間ものあいだ継続して執筆を続けたという事実は驚嘆に値する凄すぎる能力なのです。
私たちも仕事や勉強、趣味や創作活動など、続けたいことがあるならば、彼の生きざまを参考に以下のポイントを実践してみましょう。
- 目標やプランを立てる
- 日々の小さな習慣を大切にする
- 継続が難しい時期は戦略的にペースダウンし、柔軟に調整する
- 人に頼る、支援をもらうことを恐れない
- 成功体験や成長を意識して、モチベーションを持続させる
馬琴のように「結果」ではなく「続ける」自体を楽しむことができれば、それは人生における最高の資産になります。
そして具体的な成果や成長は、日々コツコツと積み上げた努力の先にこそ生み出されるものです。
自分ごとですが、かれこれ2年ほどブログを続けていますが、大きな成果は未だ達成されていません。
そんな時、滝沢馬琴のように続ける姿勢や考え方を模倣しながら、モチベーションを保ってもいるのです。
現代社会において、継続力こそが最大の武器になるのかも知れません。
滝沢馬琴に学ぶ“継続の極意”をあなたの物語へ
江戸時代の文学史、そして日本の物語文化に燦然(さんぜん)と名を刻む滝沢馬琴。
その名著『南総里見八犬伝』は、何十年もの歳月を費やして完成されました。
馬琴の執筆人生はおよそ40年以上にわたり、その長きにわたって物語を書き続けてきた姿勢からは、現代に生きる我々にも多くの学びがあります。
「なぜ、彼はそんなにも長く筆を持ち続けることができたのか?」という問いは、多くの人が興味を持つ疑問です。
継続には才能や特別な環境だけでなく、誰もが日常に取り入れられる工夫と意識が不可欠なのではないでしょうか。
馬琴が体現した“継続の極意”は、習慣化・目標設定・自己認識という三つの柱に支えられています。
例えば、
馬琴は、毎朝机に向かうことをルーティンにし、決して一度に大量の執筆をせず、一歩ずつ積み重ねる生活を続けていたと伝えられています。
この積み重ねこそが、40年という長い年月の中で彼の物語世界を豊かなものにしてきたのでしょう。
一方で、明確な目標を常に掲げることも、継続には欠かせません。
馬琴は壮大な物語の完成という最終ゴールを設定し、
「今日は〇章分を書こう」
「この部分を推敲しよう」
といった日々の小さな目標を設定し、着実に達成していきました。
そして、その成果を必ず記録に残しつづけることで、自分の努力を“見える化”し、今どこまで進んできたのかを客観的に確認していました。
このような進捗の記録は、やる気の持続や満足感、自己肯定感の向上にもつながる大切な仕組みです。
さらに重要なのは「私は書く人だ」「自分は偉大な作家だ」と、自分自身に言い聞かせることです。
どれだけ多忙であっても、決して“書く時間”を諦めず、「自分は書くことで人生を表現する」と強く意識すること。
書くこと自体が、イデオロギーである。
そんな想いで日々過ごしていた事でしょう。
日常のすきま時間も大事にし、一日の成長を文章に託す
——その姿勢は、何かに挑戦し、継続していく際のヒントにもなります。
今、あなたがもし40代や50代を迎え、おじさんとなった今
「新しい挑戦をしたいが、なかなか続かない」
「自分にはまだ何ができるかわからない」
といった悩みを持たれているとしましょう。
その時は、ぜひ馬琴の実践方法を思い出してください。
それは、物語を書くことに限らず、ビジネスや趣味、学び直しやキャリア形成、あらゆる分野で“コツコツと続ける力”は未来を切り開くカギとなります。
“今日から始める”ことに早すぎるも遅すぎるもありません。
むしろ、人生経験を重ねてきた今だからこそ、馬琴のように深い洞察や表現を自分なりに磨くことができるのです。
道のりが平坦とは言いません。
気持ちが乗らない日も、スランプに悩む日もあるでしょう。
しかしそれでも、挑戦し続けるあなたに馬琴もきっと寄り添ってくれるはずです。
集中よりも没頭が一番の勉強となり、自己成長につながると強く思います。
「今日の一歩が、明日の自分を創る。」
そんな気持ちで自分の物語を少しずつ紡いでいきましょう。
あなたの“第二の青春”が、今まさに始まろうとしています。
滝沢馬琴が生涯をかけて証明してくれた“継続の極意”を、ぜひあなたの人生にも取り入れてみてください。
行動することで、きっと新しい物語が動き出す事になるでしょう。